国宝✨
- 2026.02.25
- 近況
先日、遅ればせながら国宝を観てきました。3時間の大作でありましたが、見応えがありあっという間に時間が過ぎました☺️そう、実は歌舞伎が好きで何度か歌舞伎座で観たことがあります。休憩の時に頂く幕の内弁当が目当てだったりもしますが笑
なぜ好きなのかなと以前考えたことがあり、その答えは「歌舞伎の間(ま)」がピアノの間に似ているからだと気づきました。
歌舞伎では、役者が動きを止めた瞬間、舞台に緊張感が生まれます。何もしていないのに、観客の視線が集まり、物語が深く動き出すのです。つまり「止まっている時間」が表現になっているのです。ピアノでも同じことが起きます。多くの場合、私たちは「次の音を間違えないように」と急いで弾いてしまいます。すると音は並ぶけれど、音楽にはなりません。なぜなら音楽は、音と音の間に心が入って初めて生まれるからです。
フレーズの始まりでほんの一瞬呼吸をする。和音のあと、すぐに離さず響きを聴く。次の音を急がず、気持ちが動いてから鍵盤に触れる。この小さな余白があるだけで、同じ楽譜でも音は驚くほど変わります。強く弾かなくても存在感が生まれ、遅くしていないのに深く聴こえます。
「間をとる」というと、テンポを遅くすることだと思われがちですが、実は逆です。間がある人ほど音を急がないため、演奏全体の流れは安定します。焦りが消え、音楽が呼吸を始めるからです。
音を出すことばかり練習してしまいがちなピアノ。けれど本当の音楽は、出していない時間に宿ります。
レッスンでは「フレーズとフレーズの間で手首を一瞬あげよう。」とお話しています。たったそれだけで、ピアノは弾くものから語りかけるものに変わっていきます☺️