雨だれ

雨だれ

調律師さんのお話しの続きです。

伊藤さんが調律されている、竹下景子さんの舞台「ジョルジュ」ですが、実は偶然私も5年ほど前に観にいったことがありまして。。。その時は違う方がジョルジュ・サンドを演じていました。

お芝居の中でその状況に合わせてショパン役のピアニストがショパンの曲を演奏するスタイルの舞台で、劇場の雰囲気も良くまた来たいと思った舞台の一つでした。

その中でも心の中に残った曲「雨だれ」

柔らかく流れるような右手のパッセージが、まるで雨が地面に落ちる音を連想させるため、この名前が広まったようです。「雨だれ」というタイトルは、実際にはショパン自身がつけたものではなく後に付けられたものです。とてもフィットした素敵な曲名だと思いませんか!心療する為に訪れたマヨルカ島で作曲した当時の彼は、健康状態が不安定で、精神的にも不安定だったと言われています。そのため、この曲は彼の内面的な苦悩や感情の変動を表現しているとも解釈されています。雨が降り続くマヨルカ島で、窓の外に見える雨の様子が彼の気持ちとなってこの曲に込められていると、同時にサンドの心もシンクロし、この様な心境だったのではと想像させられます。

ショパンの曲の中でも、大人の雰囲気を必要とする曲の一つです。ですが、私はピアノ弾きに年齢は関係ないとお伝えしており、弾いてみたいと思った時に弾いて、その後また新たな解釈でその曲を演奏することができれば良いのではと思います。

この曲をチャレンジしたい生徒さん、お待ちしております☺️