ffとppどちらが難しい?
- 2021.05.16
- 近況

ピアノを習い始めのころは、身体の線も細く指の力もなかったのでf(フォルテ)を出すのにとても苦労しました。その頃は指を動かすだけで音は出るので単純にp(ピアノ)で弾く方が簡単だと思っていました。f(フォルテ)は今考えてもただ力を入れて叩いていただけだったと思います。
音楽高校を受験するにあたり、初めて男性の地元の名の知れた先生にピアノを見ていただく機会がありました。その頃はf(フォルテ)も出せるようになり、ピアノに関してもそれなりに自信がありました。その時言われたことが「このf(フォルテ)の部分をピアノで弾いてごらん。」「多分上手に弾けないと思うよ。」と。実際にp(ピアノ)弾いてみると、指がぐらついて上手く弾けない。そう、p(ピアノ)で弾く方が断然難しいのです。
今は、生徒さんにも曲全体を記号に関係なくff(フォルテッシモ)で弾いたり、pp(ピアニッシモ)で弾くように指導しております。その練習により確実な演奏に近づけることが可能になるのです。
強い音も弱い音も自分の思いで奏でることができるピアノは本当に素晴らしい楽器だと思います。